ビジネスマナー

再就職のため、社会人としての基本的なマナーを身につける

ビジネスマナーとは

再就職支援対策講座

「もっとええ顔しなはれ。ええ顔すればもっと儲かります」
(松下幸之助)

 マナーとは相手に対する誠実な思いやり。「ええ顔とは何か」がテーマです。


 就職していないということは、求職者にとっては大変なプレッシャーです。いろんな複雑な思いがあり、その心の状態が「顔」に現れます。
 長年この仕事に携わっていますが、スクールに入所されるときの訓練生やハローワークで見かける、失業されている方の顔は「ええ顔」しているとはいえない場合が多いです。そして訓練修了時の訓練生の顔は、「ええ顔」に変わっています。中には訓練効果の上がっていない方もいますが、「ええ顔」に変わった方は、皆さん就職が決まっています。
 みなさん、「ええ顔」をしてますか。
 就職するための最も近道は「ええ顔」をすることです。「ええ顔」をすれば面接も一発で合格します。本当です。だから「ええ顔」をする訓練をすべきなのです。
 生きがい・やりがいをもって仕事をしている人は「ええ顔」をしています。この講座の目的は、皆さんに「ええ顔」になってもらいたいと言うことです。


ビジネスマナー INDEX

印象と身だしなみ 好印象を与える
会社内での基本的なマナー 能力を発揮して仕事をこなす人は、能力もさることながら仕事への姿勢、身についたマナーが感じられるものです。あなたの仕事への意識を再確認して見てください。
電話のかけ方と受け方 電話をかけるということは、相手の用事を中断して貴重な時間を割いてもらう事になります。相手に電話に出てもらうことに対する感謝の気持ちが、マナーの基本です。
来客、取次ぎ、訪問の仕方 お客様が会社に来た時の対応がまずい場合は、会社のイメージを損ないます。又、他社を訪問するということは、相手の陣地に赴くようなものです。 好印象を与えるように一歩下がったへりくだった姿勢が大切です。
仕事の進め方 入社当初に割り振られるのはやさしい仕事です。よって、それさえもできないのでは評価が下がっても仕方がありません。任された仕事は確実に100%こなしてください。そんな仕事振りを上司や先輩は評価して、ワンランク上の仕事を与えられるのです。

印象と身だしなみ

再就職支援対策講座

 社会生活を営むうえで大切なものが、ビジネスマナーです。相手に対する思いやり、礼儀、社会人としてのモラルなど、基本的な知識があって初めて、スムーズな社会人としての生活が営めるのです。
 まして、新しい会社に就職しようと思う場合、面接などでのマナー、言葉遣いなどであなたの評価が決まってしまいます。日ごろから心がけていないと、いざという時なかなかできません。
 どんなに意欲があっても、自分の考えを正確に相手に伝えることができなければ、相手は動いてくれません。  どんなに正論であっても、あなたに悪い印象を感じれば、相手は納得してくれません。まず、好印象を与えることが基本なのです。
 好印象を与えるためには、基本的な考え方が大切です。それがビジネスマナーです。ビジネスマナーは、ちょっと意識するだけで誰でも身に付けることができます。特別な技術・技能ではなく、常識的な判断で身に付けることができるのです。


① 印象の大切さについて (メラビアンの法則)

 米国の心理学者メラビアン博士の調査によると、話し手が聞き手に与える印象を決定する要素の調査で、話の内容は人の印象を決定する要素全体の7%しかないそうです。
 第一印象を決定するのは、見た目・表情・しぐさなど、目からの情報です。全体の55%は視覚による情報により判断しています。
 次に、声の質・大きさ・テンポなどの耳からの情報、38%が聴覚です。
つまり、私たちは、話の内容よりも見た目や話し方で判断しているのです。
   第一印象が良ければ、その後も「好印象」は持続し、相手の動作や話し方などを好意的に見る傾向があります。 あるテレビ番組で実験をしていたのですが、「好印象」の人と「悪印象」の人が、同じスピードで同じ動作、話の内容が同じでも、相手が受ける印象は、「好印象」の人には「好印象」、「悪印象」の人には「悪印象」を感じていました。同じダジャレを言っても反応がぜんぜん違うのです。これを「第一印象の初頭効果」と言います。
最初に「好印象」を持てば、それ以後も相手に対する好意的な感情は持続するのです。いかに第一印象が大切であるかがわかります。
 科学的に分析しますと、人は相手の顔の表情、特に目と口の動きなどの視覚的な情報により、その人の人柄や性格を本能的に判断しようとします。
 具体的には「顔ニューロン」という脳の神経細胞によって脳の中心部にある「海馬」に「好き嫌い・敵か味方か」などの生理的な判断の情報を運びます。「海馬」は生きるための基本的な機能、生理的な機能をつかさどる部分です。この人は人柄がいいとか悪いとか、いい人である。また、好きなタイプか嫌いなタイプなどを第一印象で決定してしまいます。
 人は会話していても、「今日は機嫌が悪そうだとか、何を考えているのかな」などと他人を無意識のうちに観察しています。「今日は顔色がいいですね。何かいいことでもあったのですか。」、「気分が悪そうですね。」などという会話は、この「顔ニューロン」によって本能的に判断されています。


② 自分の印象を良くするポイント

『表情筋を使う』

 一般に相手の顔の表情、特に目と口の動きなどが大きいと「好印象」を持ち、少ないと「悪印象」を持ちます。ボソボソと話すよりも、大きな声で話すほうが相手に「好印象」を持たれるのです。 原因は表情筋の動きです。表情筋の動きが大きいと好印象を持ちます。 笑顔は、口を横に引っ張り上げることで作りますが、まさにこの笑顔がポイントです。
目を大きく見開くことも表情を豊かにします。
大きく口をあけて話す訓練をしましょう。 具体的には、割り箸を縦にして口にくわえ前歯ではさみます。 「い」と「う」という言葉を15回、言います。 これだけで表情筋の訓練になります。

『目と口をキラリと光らせる。』

 これも実験でわかったことですが、「好印象」の人は、目と口が光って見えます。
 実は目の涙と口の唾液です。光を反射することによって光っているように見えるのです。相手に自分の気持ちを伝えようとしますと、無意識に相手を見つめます。
 目を見開きますから涙が自然に出て、目を光らせるのです。涙を流している人を見ると「かわいそう」と思ってしまいます。
「涙は女の武器である」なんて言葉がありますが、科学的にも「顔ニューロン」によって説明できます。化粧によって、目の周りにきらきら光るアイシャドウを塗ったりしますが、目を大きく光らせるためのテクニックです。
 美人は大体、目が大きいのですが、この光に秘密があります。目が大きいほうが良く光を反射して光るからです。
 口についても同じです。
表情筋を使って話をしますと自然に唾液が出てきます。歯が光って見えます。無意識に舌で口の渇きを潤しながら私たちは話をしています。
「顔がつやつやしている」「しっとりした肌」「みずみずしい」などの言葉がありますが、すべて「水」が関係しています。「水もしたたるいい男」なんて言葉もあります。  人間は本能的に「水」を求めています。「水」がなければ生きられないからです。だから「水」に対して好印象を持つのです。私たちは、水のようにキラキラ光るものを見ると本能的に好きになるのです。

 目には涙がポイントですから、具体的には次のようにして訓練します。
 3秒間目をつむり、目をパッと開けます。 10回程度繰り返すと良いでしょう。  驚くほどの変化が表れます。
「人に気持ちよく接し、よい印象を与えること」が身につけば、生きてゆく上での大きな武器になります。 意識するだけで違いますから、ぜひ試してみてください。


③ 「やわらかい声」を使う

 声を変えれば、印象と評価が変わります。実は、この印象と評価は同義語です。 印象が評価を決め、評価が印象になります。だから、「声」は仕事でも大きく影響しているのです。
 あの人に合うと元気になると言われる声を持つ人がいます。さわやかな挨拶だったり、力強い声だったり、理屈抜きに人にパワーを与えてします、そういう存在感のある人。そういう人は間違いなく、いろいろな場面で得をしています。「仕事」でも「人間関係」でも好印象から発進するので、ほとんどの場合成功します。
 そして、好印象は相手の自分に対する評価を高め、そのことによってまた自分自身はやる気になり、努力するという好循環になります。

◆ 三つの発声法◆ 五つの声の作り方
①響きの良い低音の声をだす
「チェストボイス」
『ンー』と口を閉じてハミングした時に、胸に響きを感じる高さの声。口が胸にあるつもりで声をだす。そのとき声を前に押し出すイメージ
②相手に最も伝わりやすい
「ミドルボイス」
ハミングした時、顔の中心で感じた時の声。口が目と目の間にあるつもりで声をだす。そのとき声を放物線上に投げるようなイメージ
③遠くの相手に話す
「ヘッドボイス」
ハミングした時、頭のてっぺんに響きを感じた時の声。頭のてっぺんに扉があって、そこから声が飛び出すようなイメージ
① 大きい声
あくびの動きを繰り返す。腹式呼吸による発声が大切です。
②明るい声
 「明るい声を出すんだ」という意識で、唇をよく動かす。ミドルボイスを使う。
③通る声
 言葉の母音部分を強調する。滑舌練習「ン」をはっきりと発生する。
④響く声
 チェストボイス、低音で話す人の物まねをすると良い。
⑤やわらかい声
意識が重要です。心からの笑顔と包み込むようなイメージをもつ。弱々しい声ではなく相手を受容する感覚です。

④ いい言葉を身につける

 いい言葉はいい響きを持っていますので、聞いていて心地よくなります。人の心を動かすことができます。そのためには、自分の思いをわかりやすい言葉で、わかりやすい話し方をする必要があります。次の八項目がポイントになります。
① 声の大きさ(元気に)      ⑤ 話の間(適度に入れて)
② 言葉を明瞭に話す(ハッキリ) ⑥ 言葉ぐせを極力少なく(メリハリ良く)
③ 歯切れの良さ(ハキハキ)   ⑦ アクセント、イントネーション(正確に)
④ 話のスピード(聞き取りやすく) ⑧ 顔の表情(内容に合った表情)

 あと、話し方や表情、しぐさを相手に合わせるペーシングも必要になります。
 こうしたペースを合わせてあげることで相手は「ああ、この人はちゃんと自分を受け入れてくれているな」と感じさせることができます。
 ペースを一度合わせると、今度はお互いにその状態が心地よくなってきます。すると、こちらが少しペースを上げたり、方向を変えたりしても、相手がそれについてくる、といったことが起ります。これがペーシングです。

相手の声のトーンが高ければそれより少し高い声で話します。
相手の声のトーンが低ければそれより少し低い声で話します。
 →相手に共感を与えます。
相手の声のトーンが高ければそれより少し低い声で話します。
相手の声のトーンが低ければそれより少し高い声で話します。
 →自然と会話が盛り上がります。
ちょっと意識するだけで、素晴らしい効果が期待できますので、ぜひ、練習してみてください。


⑤ 好印象のポイント

●好印象を与える面接のためのポイント

・受け答えは即座に簡潔に。話のしすぎが多くの人の犯す過ちです。8分目。たらなかったら質問してくれます。
・質問がはっきりしないときには、勝手に解釈しないでわかるまで聞き返すこと。(ただし、聞き方に注意)
・聞かれた質問にだけ答える。
・機会をうかがい、「その会社について調べてきたな」と思わせる質問をする。
・自然な対話を心掛ける。
・目線を相手の顔から外さないように会話を続ける。(にらめっこはしないこと)
相手のネクタイの結び目あたりを見る。

●面接の成功・不成功のチェックポイント

 面接がうまくいったか、だめだったか。次のようなことに気をつけるとチェックできます。
  自分の印象、相手の反応、雰囲気の盛り上がり具合。
  面接時間(時間に比例する。1時間ぐらいかかれば大成功)
  次のスケジュールが告知されたか。具体的か、次回の面接の告知があったか。

●話し方、聞き方の好感度チェック

 背筋を伸ばし、熱心に相手の話しに耳を傾けるあなた
相手の立場になって考え、誠実な話し方のできるあなた
このような聞き方、話し方は相手に好ましいプラスの印象を与えます。立派な経歴を持っていても感じの悪い印象を与えてはいけません

●ちょっとした心掛け

・挨拶を習慣づけましょう。
  挨拶がきちんとできることが、基本です。 挨拶は一瞬のタイミングが勝負です。先手必勝。 明るく挨拶する癖をつけましょう。
・相手は自分のカガミと思う。
  いやな態度をされたら、こちらにも問題があるのだと思うべきです。
・相手の目を見る。
「目線」は大切です。まずは「見てしまう」ことです。 そうすれば怖くなくなります。 抵抗がある場合は、相手の鼻、ネクタイのあたりを見るとよい。
・「熱意」を伝える。
話を聞くことは大切ですが、聞いている姿を相手にアピールしましょう。 なぜ熱意を持って勧めるのか。理由をはっきり言うことが大切です。 時折相手の目を見つめたり、身振り手振りを交えることもしてみましょう。


⑥ イメージとスタイル

 第一印象で損をしないためには、初対面の相手に自分をどう見せたいかを明確に認識しておかなくてはなりません。それにはまず今の自分と正直に向き合う必要があります。
 自分の長所・短所を正確に知ることで自分にあった服装や色がわかるようになってきます。
 次に、ライフスタイルを見つめ直しましょう。日常生活は、自分で意識する以上に外見に現れます。乱雑な部屋で過ごしていれば、それがちょっとした振る舞いに現れ、相手に伝わります。

常に自分の姿をイメージし、それに向かって努力する。
自分の欠点をひとつひとつクリアーして、魅力を最大限に引き出す。
        ↓
自分に自信が持てる。
毎日の生活が生き生きしてくる。
        ↓
表情、身のこなしの外見に現れ、第一印象がよくなる。

 ポイントは自分を認めて楽しむことです。
 ストレスを楽しむ
 プレッシャーを楽しむ。
そして、自分のイメージとスタイルを楽しむ。


プロの笑顔

<参考資料>次の文章は、人間の品格(下村澄著)という本から、引用しました。印象がいかに大切かを考えてみましょう。
 帝国ホテルに有名なベテラン女性サービス係・竹谷年子さんと言う人がいた。帝国ホテルの歴史とともに歩んできたキャリアの持ち主で、定年を過ぎてもサービス係として勤めていた。帝国ホテルが彼女の価値を知っていて手放さなかったのである。
 彼女の価値は、笑顔であった。それに尽きると言っても過言ではなかった。老年になれば誰でもそうであるように、彼女も身長は低くいささか太り気味でもあり、体型はズングリムックリである。
 だが、その容姿になんともいえない気品が漂うのである。
彼女が控えめに笑顔を見せるだけでくつろいだ穏やかな雰囲気が広がり、伸びやかな気分に満たされるのである。
 彼女は老齢であったから毎日サービス係りとしてお客の前に出るわけではない。だが、VIPクラスの重要なお客を向かえるときは必ず居並んでお客を迎え、サービス一切の陣頭指揮にあたる。彼女が指揮するサービスに異を唱えるお客はいない。それどころかサービス係には彼女を指名するお客も多いのである。
 そのポイントは笑顔である。
 それは彼女に迎えられ、帝国ホテルに宿泊したお客が一様に述べる感想である。お客は彼女の笑顔に接するだけで満ち足りた気分になるのである。
 なぜそのようなすばらしい笑顔が作れるのか。
 特別のコツはないそうである。
 ただ、お客の前に出る前に必ず鏡に自分の顔と姿を映してみる。お客を不愉快にするような装いをしていないか、いい笑顔ができるかを確かめるのである。彼女がしているのはこれだけだそうである。
これが大切です。
 その毎日の行為は、お客に満足してもらおうとする平素からの心がけの現れであり、仕事に対する誠意の現れだからです。それが彼女を気品にあふれさせ、笑顔をすばらしいものにしているのです。
 商品見本市などでよく見かけるキャンペーンガールを見ていると、確かにピチピチした若さにあふれ、セクシーで魅力的であり、笑顔も美しいのですがなんとも機械的であり、何の情報も発していないと感じます。
 竹谷年子さんの笑顔はプロの笑顔です。
 社会人として企業で活躍するために最も必要なものはプロの笑顔だと思います。