inner management

社員の心に直接アプローチするマネジメント理論
指示命令ではなく「共感」。思考ではなく「感情・感性・感覚」によってマネジメントする。

品格について

Prologue of the inner management No.1

 広辞苑によると、「品格」は、人に自然に備わっている人格的価値で、ほとんど目に見える、あった瞬間ぴんと感じるものです。表情や習慣など目につく形で判断されます。

そして、この場合いちばんタチが悪いのは、下品な者は自分が下品な存在だということに気付いていないということです。

  会田雄次氏は、日本人の品性の本質は、他者を察し思いやる心だとおっしゃっています。 そして、この伝統的な特徴を失ったら日本という国も危ないと忠告されています。  現代の日本人の品格は一体どうなっているのでしょうか? 電車の中での携帯電話の使用や化粧、1人で3人分の座席を占領して、お年寄りに席をゆずることもしないなど、いかがなものでしょうか。内と外の区別がつかなくなってしまっているのです。1人1人の品格が崩れていくと、国家の品格が崩れてしまいます。


品格の善し悪し

それでは、私たちは何によって品格の善し悪しを判断しているのでしょうか?

①慎み
・わが国では、「分相応(その人の身分や能力にふさわしいこと)」「分に過ぎる」「身の程」など「分」と言う言葉がよく使われます。慎みがあるかないかによって品格の善し悪しが判断されます。心をひきしめて軽はずみな言動をしない。遠慮がちで控えめであることで評価されるのです。アメリカのように自己主張が過ぎる傾向を嫌がります。

②ものほしげ
・物欲しげかそうでないか、“たかり””ねだる””利権“の精神があると品格が下がります。
「金に汚い」と言う言葉があるように、取れるところからはとってやろうと、金品にこだわります。 プライバシー(自他の区別)があいまいで、今電車の中で携帯電話を使うのは普通のことと考える人が多いのですが、昔は当然あった感覚がなくなっていることは、大きな問題です。

③嫉妬心
・嫉妬心は誰の心にもありますが、なきものにする、同じものにしないといけないということになると、品格がないことになります。優れた人を優れた人、美しいを美しいと言えるようになると、嫉妬心に気づいて上手にコントロールできているということで、品格があると言えます。

横一線に並んでみんな同じでないと気がすまない。
少しでもお金持ちだったり、帰国子女で英語の発音がいいと、皆でよってたかっていじめたりします。 日本の子供のいじめは「いじめ殺し」と言われます。 いじめは、相手に傷つくことを長い間、持続的に集団で苦しい目にあわせることを言います。 本人がそれをいじめられていると受け取ったらそれは「いじめ」なのです。
受け手がとても辛い不愉快な嫌な気持ちになれば、「いじめ」と定義します。 いじめはやっていないと言う子供に、「シカトしたことがあるか」と聞くと、あると答えます。 それが「いじめ」だとわからせることが必要です。 相手の気持ちがわからない、自分と同じような状態でない人に嫉妬するのです。

④自助の精神
・自助(セルフ・ヘルプ)の精神があるかどうか。
自助というのは自立心と同義語と考えていいでしょう。 自分の人生に責任を持つ、自分の問題を自分で処理していきましょう。 自助努力をする人は、I’m OK. と言う自己肯定感情=自尊感情を持っています。 そして、その自尊感情というのは、自惚れではなく、自分を大事にする気持ちです。 私はやればできる、私は大事にされている、私は生きる価値のある人間だと言う感情です。 自尊感情がある人は、飲酒運転、不倫、自殺などはしません。 憂うつな気持ちになっても、一生懸命生きていきます。 幼い頃十分甘えることのできた人は、困った時に助けを求めることができます。 いじめを苦にして自殺する子供は、助けを求めません。 欧米では、自殺は罪悪、つまり創造主から頂いた大事な命をなくしてしまうのは罪と考えます。

⑤レジャー(ゆとり)
レジャーを正しい形で生かしているかどうかです。
これは仕事や勉強だけではなく、上手に遊ぶゆとりを持っているか、良書を読む、ゆっくり思索する時間を持っているかどうか、人生をゆっくり生きているかどうかなどです。

品格はどうして身につくか

落ち着きのないオドオドした表情は、親の愛情不足が原因です。親に愛されているという安心感があるから、甘えることができます。

幼い頃、母親の愛情を十分に受けて育ったか?どうかは1つの決め手です。
甘えの足りない人は、助けられた経験を持たないので、困った時、どうやって自分を助けてよいかわからないので、つっぱりやたかりなど自分の権利だけを主張するのです。 昔の日本には、困った時助けてくれる人がいると言う相互依存の文化があったのに、今ではなくなってしまっています。

◆どんな育ち方をしたか?
 品格のない人はセルフ・コントロールができません。 自分の感情をすぐ表に出してしまいます。 嫉妬心は一生人間につきまとうもので、それを上手にコントロールできることは大切です。

◆社会、環境の変化はどう影響しているか?
 国の品格と個人の品格は深く関係していて、個人の品格を無視すると、国の品格がなくなってしまいます。 昔の伝統を大切にしないと国の品格がほろびてしまうのです。 戦後の日本の歩みについてみてみると、敗戦によって国家としての誇りを完全に失ってしまい、日本のやったことは全部間違っていたと考え、自信を失ってしまいました。 教育やビジネスにおいて過剰な競争社会になり、「追いつけ、追い越せ」とすべて上昇志向になりました。 日本はあまりにも変化が激しすぎたのです。
ヨーロッパでは20年前の町並みと今の町並みはほとんど変わっていません。 人は年をとりましたが、自然は維持され、落ち着いた生活が行われ、昔のやさしいよき伝統は残っています。 税金は70%と高いですが老後は安心して暮らすことができます。

◆品格を高めるにはどうすればいいのでしょうか?
品格の基礎は、個人の自由、自助の精神、ゆとり、セルフ・コントロールです。 日本の高いレベルの生涯学習のプログラムは欧米に類を見ません。 自分は何を学びたいのか、どう学びたいのか、何に関わりたいのか、自分で考え、自分で決めることが求められます。 一生学び続けるというチャンスを頂いているのですから、自分からいろいろなものを学んでいきましょう。 本当にやる気になれば、勉強できる今の日本、いつでもどこでも誰でも楽しく学習する権利が与えられているのですから、積極的に自分を高めていきましょう。

これは私自身に言い聞かせていることです。品格を高めるという意味と、内面的な心の成長は同じことです。

◆一生学び続けましょう。
 自分の事をダメ人間といって、自己否定感情を持つと、自分を鞭打つことになり、人生の脚本に加担することになります。人生ゆとりを持って楽しんでいいのです。そんなに頑張らなくてもいい、少し怠けて余裕を持っていいのです。これらは、とても重要なことです。
あんまり頑張ってゆとりのない人生を送ると、大事なときに実力が出せないものです。脚本に気づき、自分の人生を、自分でデザインする自由と責任をもちましょう。一日一日を充実させ、大切に生きる生き方を学びましょう。

≪最近の私のキャッチフレーズ「趣味は何ですか?」と聞かれて、「趣味は勉強です。(笑)」と答えています。 知的興奮ほど楽しいことはありません。 本当です。笑≫

知識のレベル差

Prologue of the inner management No.2

 人の知識にはたしかにレベル差があります。ものの感じ方のレベル、人に対する感度のレベル、ものわかりのレベルなど。また、活字のみの表現からくる思い違いもあります。言葉や表現の難しさはそこにあります。
誰でも「初心者時代」はあります。ですから、それぞれのレベルで考えればよいのです。大切なことは、自分で考えることです。


 すぐ人に聞きたがる人がいます。仕事で上達しない人を見ていますと、ある特色があります。 落ち着きがない、マイナス思考、意地が悪い、素直ではない。
そして、自分のことを自分で決められません。すぐ、「先生、どうすればいいですか?」と聞いてきます。

 考えてみたら、人生って「選択」で構成されていますね。小さなことから大きなことまで。 自分で選択することで、人生は成り立っています。
 おかしなものを信じたりするより自分を信じて選択。
 後で考えと間違っていたかもしれませんが、それでもいいのです。その時は、一生懸命考えて、自分で選択したのですから。

「上達したければ、自分で考えて自分で結論を出しなさい。」なんて言うと、陰で悪口を言います。 「なんだ、あの講師、わからないから聞いているのに、もったいぶりあがって・・・。」
人にものを聞くだけでは、知識ではあっても知恵にはなりません。
 私は、独学で勉強しました。
 たとえば、パソコンについては、周りに知っている人はいませんから、一時間ほどかけて都会の本屋さんへ出かけ、専門書コーナーを回ります。そして、本を探すのですが、探し出した本の数ページしか欲しがっていた情報は載っていません。その専門書は高いですが、その数ページの情報を知るために購入して帰ります。時間と手間とお金を使って知りえた知識なのです。
 その知識を講座で話すと、十分程度で説明が終わります。私がこれだけ苦しんで得た知識を、生徒さんは当然のように数分で得ることができるのです。「これだけ価値のあることを教えているのだぞ。」という気持ちでいると、居眠りしている生徒さんがいます。がっかりしてしまいます。
 講師は、自分の身を削って切り売りしているようなものですね。そんなとき、「過去と他人は変えられない。自分と未来は変えることができる」という言葉に出会いました。
 講師として、人を変えようとしていた自分の考え方が間違いであることを知りました。
 ふっと気が楽になり、「後はあなたがどう感じるかですよ」と心の中で言いながら講座をすることができるようになりました。
 感じ方や考え方のレベル差があるのは当たり前のことなのです。すべての人が他人の考えをすべて理解するようなことはあり得ないことなのです。それぞれのレベルで、それぞれの知識を得て、それぞれの判断をしているのだという当たり前のことに気がつきました。

後で気がつきます

Prologue of the inner management No.3

これは私の経験談です。

 大学を卒業後、東京に出て、インテリア家具メーカーのルート営業を2年間経験しました。別にその会社に入りたかったのではありません。大学時代の就職活動では、一流企業のブランドを求めて面接を受け続けたのですが、ことごとく落ちていました。損保、生保などを受けていましたが、ダメでした。
何がしたいという目標が無かったものですから、最後はどんな仕事でも良かったのです。就職浪人だけはなりたくありませんでした。たまたま募集があった地元の中小企業の試験を受けて、採用されたのです。


 将来について、真面目に考えていませんでした。とりあえず就職できれば、外面が保てます。地元に就職したから、自宅から通えると思っていたのですが、二週間で関東支社勤務を言われました。木造二階建ての古い寮に入ったのですが、日の当たらない四畳半の部屋に二名のタコ部屋です。寝るだけがやっとです。家具を置いたら、布団が敷けません。 布団と下着とシャツ、ズボンを入れたダンボール二個が自分の全財産でした。押入れに入れていました。

 入社後半年間、研修期間ということで、朝八時から夜八時ごろまで、会社の倉庫で荷物の出し入れ作業の毎日です。 大学卒としての変なプライドは、ズタズタにされてしまいました。今まで持ったことが無いような三人掛けのソファーなどを一人でかかえなければなりません。大変な重労働です。
 幹部候補として採用されたのになぜこんな仕打ちを受けるのかと思っていましたが、九州に戻りたくなかったので、がまんして勤めていました。初任給で、ラジカセを買いました。

そして、入社半年後に気がついたのです。

 半年間の倉庫業務で、その会社の商品の名前や特徴、感触などをすべて覚えてしまいました。販売する商品を知らないと営業はできません。その商品の名前や重さ、材料などを体で覚えました。そのための倉庫業務だったのです。こんな当たり前のことにも気づかず、不平不満をいっていました。会社はちゃんと考えていたのです。

 半年後、なんの研修も無く、突然営業をさせられることになりました。営業社員が辞めた為です。担当は山梨県と長野県の70店舗余りの家具屋さんに対するルート営業です。
 当初は、営業というよりも、販売応援という名目で、その家具屋さんの売り出しの時の応援部隊の仕事でした。  ハッピを着て、接客をする仕事です。
 ノルマが月700万円でしたから、ほとんど出張です。安いビジネスホテルに泊まりながら、家具屋さんを回り、販売応援をしたり搬入を手伝ったりしました。営業のイロハもわからないまま現場に投げ込まれました。どうすればよいか自分で考えなければなりません。接客のための挨拶方法、見よう見まねで覚えました。
  自社の製品については、倉庫業務のおかげで知識はありましたが、その売場にある他社の製品については何も知りませんでした。お客がいないときに、他社のカタログを見ながら覚えました。家具関連だけでなく、カーテンやカーペットなどのリビング商品についても自然と勉強するようになりました。接客のためのアプローチやクロージングなどの理論は後で知りましたが、現場で学んでいましたから、あたりまえのことでした。

会社はそうして、私を育てていたのです。

 その当時は「なぜこんなことをしなければならないのか」と不満ばかり言っていたように思います。特に、土曜日曜が休めないのが辛かったです。
 水曜日に休んでいますと、寮にいれば会社から呼び出しがかかることがありました。お客からの問い合わせです。  お金もないので、公園でブラブラしていました。

≪そのときの体験は、今の仕事に大変役に立っています。なんせ話のネタになっていますから。笑≫

思いつきと偶然の出来事

Prologue of the inner management No.4

目標の設定

 成功のための戦略として「目標の設定」という事が言われます。しかし、どんな仕事が大好きかわからないし、好きであっても上手にできるようになるかもわかりません。子供の時は「どんな大人になりたいかもわからない」というのが本当ではないでしょうか。
「今から五年後にどうなりたいか」なんて質問は、大嫌いです。「目標を設定して、それに向かって努力しなさい」と言われても、人生はそんなに規則正しいものではないし、規則から離れたところでいろいろな教訓を与えてくれるものでもあります。


 「大好きな仕事をしていれば、人は何時間働いても苦にはならない。情熱があれば解決する。」とも言われますが、大好きだったはずの仕事でもいやになる時もあります。「ずっとしたいと思っていた仕事についたのに、なぜか幸せを感じない」ということもありえます。「毎日」は変わっていくものですから、考えも変わっていきます。 その時その時で目標も変わるのが当たり前ではないでしょうか。
「人生は進化である。そして進化の素晴らしいところは、最終的などこに行き着くかまったくわからないところだ。」という言葉がありました。

≪ディル・ドーテン「仕事は楽しいかね?」より紹介します≫

 リーバイス・ストラウスは、10代でアメリカにやってきて、ケンタッキーで行商人として働いていました。
 ある日、カルフォルニアで金の話を耳にすると、炭鉱の鉱夫相手に必需品を売って一儲けしようと、サンフランシスコ行きの船にいろいろな商品を持ち込み、一緒に旅をしている人たちに売ってまわった。計画は大成功であったが、テント用の汚い布が売れ残ってしまった。
 そして、サンフランシスコに着くと、もう一度その布を売ろうとしたが、やっぱりダメでした。 けれど、市場に出かけた彼は、品薄になっている商品の一つがズボンであることに気がつき、しかも採掘の仕事には丈夫なズボンが欠かせない。そこで、リーバイス・ストラウスはサンフランシスコの仕立屋を雇って、テントの布を使った「ジーンズ」を作り、大儲けしました。
「思いつき」と「偶然の出来事」で目標は変化し、当初の計画通りの結果になるものではないのです。

質問です。

 もし、神様が信じられないようなアイデアをくれるとして、あなたはそれにふさわしいですか。
 もし、あなたが船旅を終えたばかりで、荷物と売れ残りのテントの布を持っていて、サンフランシスコの町を歩いている時、もちろん金を探しにいきたいと思いながら歩いている時、炭鉱の鉱夫に「ズボンはないか」と尋ねられたらあなたはなんと答えますか。
 あなたはイライラして「ないよ、ズボンなんか売っていない」と答えますよね。
 その瞬間、素晴らしいアイデアが通り過ぎてしまいました。つまり、売れ残ったテントの布を使って何をすべきかを考え続けてこそ、リーバイスのジーンズを思いつくことができます。

それでは、成功のアイデアにめぐり合うためにはどうしたらよいでしょうか。
 そのためには「好奇心を旺盛にすること、できることはどんどん変えてみること」というポジティブシンキングが必要です。

 成功するというのは、「右にならえ」をしないことです。小説を研究しても小説家にはなれないし、成功を研究しても成功にはなりません。
 成功するということは、他人よりも上位の地位に付きたいと思っているのですが、これを他人と同じような人間になることで達成したいと考えていては、不可能です。
 私自身、仕事を広げていく種まき的な意識で様々に取っていた行動の一つが、結果として自らのキャリアを進めるきっかけになりました。 

偶然の積み重ね

 私は現在、キャリアコンサルタントとして公的な場所で講座をしたり、企業の社員研修の講師として仕事をしていますが、なぜこの仕事をするようになったかはまさに、偶然の積み重ねです。
もともとパソコンは趣味で触っていましたが、会社の倒産によって失業し残務処理をしていたら、知り合いの事務機屋から商工会のパソコンセミナー講師を頼まれました。
 お金が欲しかったので経験はなかったのですが引き受けました。
 その後、個人相手にアルバイトでパソコンを教え始め、1月後「パソコンスクールを開設して、失業者対象の職業訓練の委託施設を始めないか」との話があり、ITバブルの時期で、次から次へと仕事が増えていきました。
 その中で就職支援の講義をするために、キャリアコンサルタント養成講座を受講して、資格を取りましたら、その分野の仕事が増えてきてキャリアを積むことができました。生徒は、失業によって心が弱っている人が多く、必要に迫られてカウンセリングの勉強も始めました。
 再就職の支援をするのが仕事の中心になり、パソコン関連の講師をしながら各企業の担当者にもインターンシップ(職場体験)の依頼などもしていました。
このキャリアと営業の経験が、現在の仕事をするきっかけになりました。これはまさに「偶発的な出来事をキャリアに換えた」と言えると思います。

場を変える

Prologue of the inner management No.5

場を高めていく

 企業にとって利益を生み出しているのは「現場」です。
 会社では役職が上がるほど、現場に足を運ぶ機会が少なくなりがちです。現場を知らずに、部下の報告によって情報を得ても、マイナスの情報は入りにくく、的確な経営判断はできません。「現場主義」、現場を常に改善し、その「場を高めていく」ことが企業にとって最も大切だと思います。
次に、その企業の価値観、規範の明文化です。
「場を高める」ためには、企業の存在意義を明文化し、経営者自らが宣言することで、目標の明確化、志を意識する必要があります。
 そして、お客様第一主義です。
「あなたは誰から給料をもらっているの?」という問いかけに、上司の名や会社を上げるのではなく、給料はお客様からいただいている、ということを出発点にすることで、品質やコストにも気を配ったお客様第一主義のものづくりが実践できると考えます。


場を変える

 私たちの職場環境には、さまざまな「場」があります。この「場」は常に変化しています。職場の雰囲気は、上司のその日の機嫌によって変わりますし、元気のよい新入社員が入社してきただけでも変化します。
 ところが、会社を訪問して雑談をしていますと、「ウチの会社は社長が変わらないかぎり変わらない。」「自分のようなものが何を言っても聞いてもらえない。」という話を聞くことがあります。
 変える力の大きさは人によって違っても、こういう人も「場」を変える影響力は持っているものです。その人がその職場の雰囲気を沈滞させているのかもしれません。自分の置かれている環境をどう受け止めるかが、場を高めることにも、逆に低くすることにもつながるのではないでしょうか。たとえ一人であっても場を高めようとする気概があれば、場は変化していくものだと思います。

一隅を照らす

私の好きな言葉に「一隅を照らす」という言葉があります。

 企業とは、社員一人ひとりがそれぞれの持ち場できちんと役割を果たしてこそ成り立つわけですから、不平不満ではなく、仕事を通じて自分の周りを明るくしていこうという気構えが大切だと思います。そのようそのような人材を育てることが、企業の成長にもつながり、社会の「一隅を照らす」ことにもつながります。
   与えられている「場」で最高の仕事がしたい。その時、その場を大切にして「真面目に、地道に、こつこつやること」のできる人間になりたい。
 これがプロだと思います。そのためにも、仕事を好きになってください。

 やりがい、働き甲斐などとも言いますが、
 好きと感じる仕事に主体的に熱中し、人や社会に貢献するという共通の目標に向かう仲間の存在と、協力によって何かを成し遂げたいと集中している状態の時、人は「楽しさ」を感じます。

 仕事に興味がないと、「好きと感じる」事はできません。強制されるのではなく「主体的」に関わらないと「熱中」できません。
 時間の制約も阻害要因です。
「人や社会に貢献」するための仕事でないと、モチベーションが上がりません。ただお金を稼ぐためだけに「なんとか商法」をしている人の気持ちが解りません。ぜひ、気づいていただきたいのです。
 「共通の目的」に「仲間と共に」取り組むことができる「志」がないと、「楽しい」感情は生まれません。
形のあるお金や財産などの「物体」は有限ですが、「感動と感謝」「仲間の存在」は無限の財産です。
「楽しい」という感情は、物で得ることはできません。